保健所に行ったよ。
担当の人が家に来てもらって、
プカが入院するっていう話に
なったんだ。
いつも職場でお世話になってた人が
いたんだ。
包丁の研ぎ方も教えてもらってた。
奥さんと一緒で
磨けば磨くほど光る
なんてことを言ってたんだ。
その人がプクにかけた言葉が
「本当に大切なものは何かわかってるだろ?」
そう言ったんだ。
大家さんからも電話がかかってきたんだ。
ご近所に迷惑かけたから出てってほしい
ってことかと思ったけど、
その大家さんがお医者さんの家系らしくて
薬づけにされてる人を何人も見てきたから
そんなことをしないでね
って言葉をもらったんだ。
そしてプカが入院する予定の日
保健所の人が家に来て
プカと病院に向ったんだ。
車には意外とすんなりと乗ってくれたんだけど、
受診するまで、ものすごい時間がかかったんだ。
なんで、こんなことしてるのって
プカは怒って病院を飛び出したんだ。
そうしたら職員さんが何人かで来て
プカを無理やり押さえつけて
車に乗せたんだ。
その時の職員さんたちの目つきが
ものすごく冷たかったんだ。
そして、入院の書類を書いている時、
職場でお世話になった人と
大家さんの言葉を思い出していたよ。
プカを大切にできる生活を送ろう
そう思ったんだ。
職場にはお世話になったけど、
辞めることにしたよ。
今、プクは適切な治療を受けて、
理解のある支援者がいることが
統合失調症の回復に繋がるって思ってる。
いろいろな問題がここにはあるんだ。
そもそも身体拘束に頼らなければいけない
日本の精神科医療の問題があるんだ。
そして、統合失調症は100人に1人っていう
身近なものであるはずなのに
社会の認知はされていないんだ。
今の社会ではとても生きづらく
入院せざるを得ないんだ。
そして家族も同様に
理解されない。
この問題に関しては現在、
当事者とその家族が解決に向けて
懸命に取り組んでいるよ。
だから、統合失調症への偏見が
なくなるのも時代の流れもあって、
近いうちに実現するって思ってるよ。
プクも微力ながら、
統合失調症を認知してもらうために
活動していきたいって思ってる。
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