全国の子ども食堂の数は年々増えて確認できるだけでも、2021年には6,000箇所を超えています。
「貧困の子どもが通うところ」というイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし
・子どもから高齢者まで
・お金持ちであってもそうでなくて
誰でも通える「地域の交流の拠点」となっているところあります。
その一方で
・困難を抱えている子どもの支援になっているだろうか
・食糧をばら撒いているだけなんじゃないだろうか
・質の高いものを提供できているのだろうか
という疑問を持つ方の声も聞こえてきます。
プクは社会課題を解決する力をつけるためにNたまというコミュニティで半年活動し、子ども食堂を取材し続けてきました。
そこで発見できたことは新たな子ども食堂のあり方についてです。
この記事を読めば子ども食堂が増えることによってどんなことがもたらされるかわかります。
プクが発見した子ども食堂の新常識を3つお伝えするよ。
最後に皆さんと一緒に取り組みたいことをお伝えするよ。
だから最後まで読んでくれるとプカは嬉しいな。
子ども食堂が増えてどうなるの!?って思ってる方も納得できるように
プクとプカの友達のカバが疑問に思ったことを聞いていくからね。
①人生に彩りをーボランティアにとっても地域の交流の場所
「子ども食堂」は「貧困の子ども」だけが通うところではありません。
・子どもから高齢者まで
・お金持ちであってもそうでなくても
子どもが「1人でも気軽に通うことができる」場所です。
それは利用者にとって、子ども食堂は「地域交流の場所」であると言えます。
さらにそれだけではありません。
利用者だけでなく、運営を支えるボランティアスタッフにとっても「地域の交流の場所」であるとういうことです。
ボランティアの方にとっては
・高齢者の方のコミュニティの場所
・子どもスタッフとして社会を勉強できる場所
・ママさん、パパさん、若い人たちが活躍できる場所
として子ども食堂が存在していました。
いきいきと皆さん活動されており、人生に彩りをもたらしてくれます。
じゃ、カバからは疑問に思ったことを質問させてもらうね。
利用者は「誰でも」っていうけど、そんなことを望んでいない子ども食堂もあるんじゃないかな
うん。その通りだよ。
全ての子ども食堂が「誰でも」っていうわけではないよ。
子ども食堂はこういうものだっていう決まりがあるわけじゃなくて、主催者の想いが尊重されるよ。
小人数でクローズで開催しているところもあるんだよ。
どちらがいい、悪いというわけではないよ。
子どもにとっても学校以外の居場所の選択肢が広がることがいいことだと思ってるよ。
ボランティアの人たちにとっても有意義な活動っていう話だったね。
そんなにいろんな子ども食堂がいっぱいできて、ボランティアの人手は足りてるのかな。
この点に関してはプクも意外だったんだけど人手不足という声は思ったより聞こえてこなかったよ。
もちろんそういう時期を乗り越えて運営してきた団体もあると思うよ。
子ども食堂の活動は一度携わったらまた参加したいって思う活動なんじゃないかなって思ってるよ。
ボランティアの方達がいきいきとしてることが支援の輪を広げることになるよね。
辛い思いをしながら運営するよりも、人生に彩りを感じながら取り組む方が提供できるものも豊になるんじゃないかなって思うよ。
②ダイナミックに変化するーミニフードバンク化する子ども食堂
冒頭でもお伝えしたように、子ども食堂の数はここ数年で飛躍的に増え、2021年の時点で6,000カ所ほどあります。
そして合言葉にしていることが「小学校区で1つの子ども食堂を」ということです。
全国には約2万の小学校区があります。
2012年に東京の太田区で発足した子ども食堂はメディアに取り上げられることによって爆発的に増えました。
そしてコロナ禍という状況で食事を提供できなくなり「フードパントリー」としての役割を担ってきました。
そして小学校区に1カ所の子ども食堂ができれば子ども食堂は「ミニフードバンク化」していきます。
どういうことかというと説明する前に用語をまとめさせていただきます。
フードバンク | まだ食べられるのに廃棄されてしまう食料を無償で提供する活動です。 多くは一般企業から提供されます。 |
フードドライブ | 家庭で眠っている食材を集めることです。 フードドライブ で集めた食料はフードバンク に寄贈され子ども食堂などの施設に提供されます。 |
フードパントリー | 食料を配布する活動のことです。 コロナ禍で子ども食堂が自粛を続ける中、注目されている活動です。 |
用語を確認した上でお伝えしたいことが「小学校区に1つの子ども食堂」ができれば実現できることです。
家庭で知らず知らずのうちに賞味期限が切れて廃棄させてしまった経験をしたことがあると思います。
これまでなら
・大したものじゃないからと謙遜したり、
・どこに寄贈したらいいかわからない、
・寄贈しようにもフードドライブ の開催が不定期
ということがありました。
しかし、小学校区に1つある子ども食堂が定期的にフードドライブ を開催すれば自ずと家庭で眠る食材は集まってくるでしょう。
先述している通り、コロナ禍を経てフードパントリーとしての役割を子ども食堂は担うようになりました。
そこで実現できることが家庭で眠る食材を地域の方々に提供してもらい、地域の方々に配布するということが子ども食堂で可能ということです。
つまり、子ども食堂はミニフードバンク化していきます。
このように子ども食堂が2012年に発足して以来、ダイナミックに時代に合わせて変化しています。
小学校区に1つっていうと2万カ所なんだよね。
そんなにフードロスってあるのかな
日本で1年間に発生するフードロスは約600万トンだよ。
これは国連が1年間で途上国の飢餓に苦しむ人に支援する量の1,4倍もあるよ。
みんながちょっと意識を変えるだけで食材の寄贈は増えると思うよ。
もちろんフードロスそのものを削減しようっていう意識も大切だよね。
フードロスの対策をするのはいいことだと思うけど、提供するのに質は大丈夫なの
もちろん。
食べられるけど捨てられてしまうものを「フードロス」っていうんだ。
健康志向が高い人にとっては好ましくない商品が中にはあるかもしれない。
でもね、ボランティアの方が心を込めて、利用者が嬉しい気持ちになることが大切なことだとプクは思うんだ。
それにね提供する食料はフードロスのものだけじゃないよ。
新鮮な野菜だったり、そのまま販売できる商品を企業が提供してくれることもあるんだ。
このことについては次章でお話しするね。
③民間の活動ー善意の提供が運営を支える
子ども食堂は「民間の活動」です。
つまり、国や地方自治体の活動よりも柔軟に活動できるということです。
その一方で発足間もない岸田首相が視察に訪れたり、各地方自治体でも「子ども食堂MAP」を作成したりしています。
つまり、国や地方自治体お墨付きの民間の活動であると言えます。
民間の活動であることのメリットは収入や年齢で対象を限定することなく柔軟に対応できるということです。
・年齢で区切らないため多世代での交流ができ、地域社会の支え合いを実現できる
・世帯年収で支援を限定しないので、貧困以外で困難を抱える子どもの支援もできる
という点です。
その反面、運営は不安定になりがちというデメリットもあります。
そこで、「社会福祉協議会」、「子ども食堂ネットワーク」、「むすびえ」、「フードバンク 」などの団体が子ども食堂の運営をサポートしています。
さらに、継続的な運営を可能にしているのは「善意の提供」をしてくれる方の存在です。
・新鮮な野菜を提供してくださる農家の方
・商品として販売できるものを提供してくださる地元企業
・地域の方のお役立ちたいと寄付をしてくださる銀行
など、サポートする方々が広がっています。
そして、この善意の提供をしてくださる方々は個々の子ども食堂の営業努力によってサポートしていただいているということもわかりました。
善意の提供は続けられるかな。
さっきのフードロスの場合は廃棄される予定のものだったけど、この場合は商品として売り上げが見込めたものってことだよね。
だったら、提供してくれた人たちに国からの補助金を出した方がいいんじゃない?
そうだよね。
もしそれで子ども食堂の運営がこれまで通り年齢や収入に限定されなければいいと思うよ。
コロナの助成金でも、年齢や収入で区切るべきって考えがよく聞かれるよね。
税金を投入するってことはやっぱり必要な人に届くっていうことが大前提だから難しいかもしれないね。
プクは半年間NGOの人たちの考えを学んだんでしょ。
NGOの人たちは何て言ってるの?
これについてはNGOの人それぞれ考え方は違うんじゃないかなって思ってるよ。
NGOは直訳すると「非政府組織」、つまり「民間」の活動なんだ。
だから、支援する対象を限定しなければいけないってことではないはずだよ。
それにNGOが子ども食堂を運営していることもあるしね。
でも、よく言われたことは、支援しようとしていることがちゃんと課題にアプローチしているかっていう点だよ。
だから、支援する対象を限定すべきっていう考えの人もいると思うよ。
この点に関しては本当に難しいことだよね。
これからプクが活動していくとき、きちんと賛同されて支援が行き届いているか確認することが必要だよね。
でも、きっとプクがやりたいことは行政、NGO、一般企業、個人がパートナーシップを持って活動することだよね。
次章ではプクが皆さんとやりたいことについてのお話をするね。
おわりに:みんなで一緒にSNSを使って子ども食堂を盛り上げよう
子ども食堂はここ数年で増えて、「地域の交流の場」になっているというお話からさらに、
・運営に携わるボランティアの方々にとっても交流の場所である
・さらに小学校区に1つできればミニフードバンクとしての役割を果たす
・民間の善意の提供によって継続的な子ども食堂の運営が支えられている
というお話をしました。
プクは社会課題の力を身につけるためにNたまというコミュニティで半年間学びました。
プログラムの中に自主企画をするというものがあり、決められた
テーマは「子どもの貧困」です。
そのときは子ども食堂という言葉は知っていましたが、おばあちゃんが細々とやっているところというイメージしかなかったです。
子ども食堂のことを調べるうちに思っている以上の子ども食堂があることと、その反面「貧困の子どもが通うところ」というレッテルを貼られてしまうという課題があることを知りました。
そこで立ち上げた企画は子ども食堂を「地域交流の場所」として認知してもらうためにSNSで活用するというものです。
このチラシを作成し子ども食堂に参加した子どもが
「おいしかったよ」
「いつもありがとう」
「またくるね」
などのコメントを書いてもらい子ども食堂に渡して子ども食堂からSNSで投稿してもらうということを想定していました。
それによって「貧困の子ども」だけが通うところではなく、「地域の交流の場として誰でも通うことができる」ところと認知して欲しかったからです。
「#みんなの子ども食堂」という言葉にその想いを込めました。
そして、実際にそしてこのチラシを持って子ども食堂に行って感じたことは
・ボランティアとして参加した人が感想にコメントを書いてもいい
・食材の寄贈や寄付した人がその報告をコメントに書いてもいい
・子ども食堂だけじゃなく食材を提供してくれた方へお礼のコメントを書いてもいい
ということです。
子ども食堂に関することなら何でも自由に「#みんなの子ども食堂」という言葉を使ってSNSで投稿すればいいということです。
特に協力してくれた企業へのフィードバックが子ども食堂の弱点だというお話も聞けました。
利用者にSNS投稿を促すことは「地域の交流の場」として子ども食堂を認知してもらうだけでなく、
・提供した商品がちゃんと運営されているだろうか
・利用者に喜んでもらっているだろうか
という食材を提供してくれた方へのフィードバックにつながると感じています。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
プクはこれから活動を続けるけど疑問に思ったことは何でも教えてね。
うん。
皆さんの声を聞きながら改善していくつもりだよ。
プカもプクと一緒に活動できるときは活動するよ。
このブログは「統合失調症」でも生きやすい世の中にするためにっていうところが原点だよ。
プカの元気になった姿も注目してほしいな。
賛同してくれて一緒に活動できる人が増えたらすごいことだよね。
うん。
このブログを読んでくれてる人で活動したいって言ってくれてる人もいるんだよ。
とってもありがたいことだよね。
これからブログやTwitterで活動状況発信していくから見てくれると嬉しいな
じゃ、またね!
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