休職

プクのうつの話2

夏の繁忙期が終わって、
プクは少しだけ自信がついていたよ。

秋、冬まではそれなりに
やっていたんだと思う。

そしてまた、春になって
プクの苦手な季節がやってきたんだ。
気力も湧いてこなくなったんだ。
そして、仕事は閑散期を迎えるんだ。

無我夢中で飛び込み営業をやってきたけど、
徐々にサボるようになったよ。
1日中、漫画喫茶にいたこともあった。

そして、また今年も繁忙期が
やってくるのかと思うと、
仕事を取りたいと思わなくなったんだ。

サボってるのか無気力なのか
よくわからない状態が続いたよ。

そんな時、ふと飛び込み営業したところで
こんなことを言われたんだ。

名刺をばら撒いている分だけ、
会社の評判を下げてるぞって。
それは、たぶんその人なりの
プクを思っての言葉だったと今になれば思う。
そんな風には当時は受け取れなくて、
とにかく傷ついたんだ。

そして、たまたま飛び込みしたところが
マンションを手掛ける工務店で
たまたま足場屋さんを探していたんだ。

マンションだから、たくさんの材料と
職人さんが必要で
閑散期にとてもありがたい話だったんだけど、
現場監督の人がオラオラな感じで
すごい怖かったんだ。

無我夢中だった頃と比べて
余計なことを考えすぎてたのかもしれない。

無気力と仕事のプレッシャーが続き
プクはまた、うつを再発したんだ。

病院に行ったら
「うつですね」と言われたよ。
そりゃそうだろうなって思った。
もう3回目だからわかっていたよ。

でも、今回はうつであってほしい
って心のどこかで思ってたんだ。
とにかく仕事を辞めたかったし、
現実から逃れる気がしたから。

そして、朝出勤して吐き気で
トイレに閉じこもり、そのまま早退したよ。
プクは職場にうつ病のことを伝えると
3ヶ月休職することになったよ。

自分からうつになった罪悪感と
どこか、すぐにでも回復しそうな期待感と
前の2回ほど深刻な症状ではなかったよ。

そういえば、地元を離れて
初めての1人暮らしだったんだ。

家の前にトラクターが走り、
夏の夜は蛙の鳴き声がとてもうるさい
田舎だったよ。

社用車で移動してたから、
それも使えなくなったよ。

田舎だから、何もできないんだ。
よく行ってた漫画喫茶まで歩いて
2時間くらいかけて夜中に行ったよ。

途中に大きな川があって、
橋から真っ暗な川の流れを見ていたんだ。

飛び込みたいとかそんなことじゃなくて、
かろうじてレールの上に乗ってた人生だけど、
ついに外れてしまった、そう感じたんだ。

世界が歪んでいくのか、
ただ単に目眩がしてるだけなのか、
うねりを川を見つめながら感じていたよ。


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