【辛口レビュー】マンガでわかる!統合失調症ー家族対応編

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統合失調症を支援する家族にとって

・症状を理解しようしても、ついつい否定的な言葉を使ってしまう。

・そもそも理解するよう努めることに神経を使いすぎて疲れてしまう。

ということを経験したことはないでしょうか。

そんな方のために「マンガでわかる!統合失調症—家族の対応編」を紹介させていただきます。

ただし、この本は1年ほど前にレビューを書いたのですが、今は削除しています。

それはこの本の内容に違和感を感じたからです。

今回の記事では書籍「マンガでわかる!統合失調症ー家族対応編」から、納得できるポイントと違和感を感じたポイントについてお話しします。

プクはプカの統合失調症に寄り添って10年以上。

陰性症状で何もできない状況でブログをはじめてから1年半ですが、現在は一般就労できるまで回復しています。

それは、プクもプカも統合失調症の当事者の方の考えに触れて、症状の捉え方が変わったからですからです。

当事者の方々の考え方も紹介させていただきますので、最後まで読んでくださると嬉しいです。

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納得できるポイント

マンガでわかる!統合失調症—家族の対応編」は高森信子先生の原案・監修で中村ユキさんのマンガ・構成です。

高森信子先生は病気の人への接し方に特化した研修会を年間300回ほど全国各地で開催してます。

中村ユキさんは母親が統合失調症で、家族として36年間ともに過ごしました。

本書の冒頭部分で心穏やかに暮らせる環境が土台になって、「服薬」、「睡眠・休息」、「リハビリテーション」の効果があがり、それゆえに、まわりの人がどう接するかによって病気の症状と経過(回復)に大きな影響を与えると言っています。

プク
プク

プクはこれまで統合失調症のリカバリー(回復)のためには、

  1. 適切な治療
  2. 理解ある支援
  3. 自省と学習
  4. 良好な生活環境
  5. 社会との繋がり

5つのポイントが必要と言ってきたよ。

書いてある内容についてはなるほどなーと思うものばかりで、プクができていないものも多くとても勉強になります。

その中でも厳選して「現実を知れば、対応が変わる」ということと、「自分の考えを話す〜私メッセージ」についてお伝えします。

※5つのポイントについてはこちら
記事「統合失調症は治ります

現実を知れば、対応が変わる

幻聴、妄想、幻視などは本人がいくら訴えても家族は体験していないので、つい否定しまいます。

しかし、本人にとっては現実に起きていることということを理解できれば、自然と寄り添える言葉をかけられます

本書では九州男児の頑固そうなお父さんが、息子の妄想に寄り添うシーンがあります。


プク
プク

プクはプカと出会った当初はプカの妄想に「違うよ!」ってことを一生懸命わかってもらおうとしてたよ。

でも結局わかってもらえず、嫌気がさしてしまった時期があったよ。

もし、プクがプカの中では本当に起きていることなんだと理解できていれば、「大変だったね」と心から声をかけられたでしょう。

そして、陰性症状でプカの身体が思うように動かないことをプクが理解できてからは「ゆっくりしてね 」と心から伝えることができるようになりました。


つまり、家族も症状を理解することで、行動も変わってくるということです。

※プクとプカの出会った当初の話はこちら
記事「プカとの統合失調症の話

自分の考えを話す〜私メッセージ

「私メッセージ」で自分の考えを話すと相手を否定せずに済みます。

逆に「あなたメッセージ」は相手を一方的に責めることになります。

例えば本書では

「私メッセージ」「あなたメッセージ」
「僕(私)」は君のことが大切だから再発が心配なんだよ。

だから「僕(私)」は薬を飲んで欲しいんだ
どうして「お前(あなた)」は薬を飲まないんだ

そのうち「お前(あなた)は体調を崩すぞ!」

という違いがあると言っています。

プク
プク

これについてはプクも反省しないとね。

いまだになんで家事やってくれないんだーって怒っちゃうよ。

プクはプカが仕事が休みの時は家事をやってほしいって思っていますが、「洗濯してくれると嬉しいな」って言えばやってくれます。

やってくれなかったとしても「なんでやってくれないんだ」ではなく、「やって欲しかったな」という言い方なら穏便にすみます。


このように「私メッセージ」は相手も尊重できて、家族も我慢しなくていいコミュニケーションの仕方です。

違和感を感じたポイントと現在のプクの統合失調症の捉え方

書籍を読んで違和感を感じたポイントは症状の回復を赤ちゃんの成長に例えていたところです。

全体的に統合失調症の当事者が子供っぽく描かれていたことに違和感を感じました。

プクが統合失調症を子供っぽく扱うことにどう考えているか」ということと、「現在のプクが統合失調症をどのように捉えているか」ということをお伝えします。

それぞれ、プクの今の捉え方に影響を与えた、統合失調症の当事者の方々の考えをお伝えします。

プクが統合失調症を子供っぽく扱うことをどう思うか

「赤ちゃんの成長」は、家族ではなく当事者にとって必要な考え

統合失調症の回復が赤ちゃんの成長のようだという考えは家族ではなく当事者にとって必要と考えています。

統合失調症の当事者でyoutubeで情報を発信しているNONさんは自分の中に赤ちゃんがいると言っています。

人に好かれたいとか、他人の価値観ではなく、自分の心の中の本当の声に耳を傾けることで自分の価値を見つけられるということです。

プク
プク

プクも高校生のときうつになって、その後再発を繰り返したよ。

その当時はいつも周りと自分を比較して劣等感を持っていたんだ。

そんな自分を変えたいと思って自分の心の中の声に耳を傾けるようにしたので、「心の中の赤ちゃん」の話はよくわかります。

今では、プカに「プクは自己肯定感高すぎ!」と怒られるくらい、自分に価値があると思っています。

現在のプクが統合失調症をどのように捉えているか

発症前よりハッピーに

プクはうつや統合失調症になってしまうのは、それまでの自分を見つめ直すチャンスと考えています。

統合失調症の当事者で現在は起業家として活動されている、レミーズナツミさん著書のタイトルも「発症前よりもっとハッピーで自分らしくなる方法」です。

つまり、発症はよりよい人生のためのきっかけということです。

プク
プク

プクはいい大学に出ていい会社に入るのが正しいというプレッシャーからうつになったよ。

でもうつになってその価値観から抜け出すことができてよかったって思てるよ。



プクは今まで当たり前だった価値観がいつかひっくり返ることを感じていました。

プクが既存の価値観を打破するために

・学歴が関係ないとび職人の世界に飛び込んだ

・フリーターになって自由に生きた


ということをしました。

プカと出会って、統合失調症への対応で大変なだったときも

・ブログをはじめて、エネルギーを発散した

・マインドフルネスをして心の声に耳を傾けた


などによっと人生は好転していきました。


※レミーズナツミさんの著書のレビューはこちら
統合失調症当事者が伝える】発症前よりもっとハッピーで自分らしくなる方

※プクがうつの再発を繰り返した話はこちら
【まとめ】プクのうつの話2

※プカの統合失調症が大変でそこから好転した話はこちら

まとめ】プカとの統合失調症の話2

統合失調症は才能だ

プクは統合失調症は才能だって思ってます。

これはブログをはじめてすぐに統合失調症Lineグループの創設者のhoshuさんの考えに繋がったことが大きいです。

Lineグループのメンバーにも才能を発揮している方がいらっしゃいます。

例えば

・弾き語りの投げ銭で稼ぎながらバイクで放浪している、新潟の本間大地さん

・幻聴から指示される事をテーマやアドバイスとして受け取り、「幻聴アート」として、活躍している下坂卓也さん

というような方々がいらっしゃいます。

出会った当初、プクがプカを魅力的に感じたのも並外れた行動力があったからです。

統合失調症になると過集中になりとんでもない力を発揮することがあります

今の社会では危なっかしいように見えるかも知れませんが、この力を発揮しやすい社会になるようにプクも微力ながら貢献したいです。

※hosyuさんのブログはこちら
僕らが創る世界が、すきゾ!

※本間大地さんのブログはこちら
俺、本間大地!世界で1番自遊人!

※下坂卓也さんブログはこちら
下坂姉弟:下坂卓也&猛者真澄のブログ

まとめ:マンガでわかる!統合失調症ー家族対応編

ここまでマンガでわかる統合失調症ー家族対応編の納得できるポイントとして

・現実を知れば、対応が変わる

・自分の考えを話す〜私メッセージ

ということについてお伝えしました。

違和感を感じたポイントと現在のプクの統合失調の捉え方について

・「赤ちゃんの成長」は、家族ではなく当事者にとって必要な考え

・発症前よりハッピーに

・統合失調症は才能だ

ということをお伝えしました。


当事者本人の回復を赤ちゃんに例えたことに違和感を感じたのは、理想通りに育って欲しいという家族の想いがプレッシャーになったプクの拒否反応が原因です。

統合失調症のパートナーという立場からの意見にすぎず、当事者がお子さんの場合はバイブルになりうるものです。

ただ、やはり今でも反省することが多いですが、本人を思うあまり、価値観を押しつけてしまうことがります。

もし、本人が自分の生きる道を見出せそうなときに、そっと背中を押してあげる程度の距離感で接することが必要だと考えています。

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